昔の自動ドアは体重に反応していた?現代の自動ドアの仕組みも解説
自動ドアは身体が不自由な方を初め、多くの人たちにとって、便利な生活を送る上で無くてはならない存在となっています。近年では、センサーにより人の動きを感知するタイプの自動ドアをよく見かけますが、一昔前までは体重に反応するタイプのものが主流でした。
本記事では、体重に反応する自動ドアの仕組みと減少した理由について解説します。また、昔のものと比較できるように現代の自動ドアについても紹介します。
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体重に反応する自動ドアの仕組み
20~30年以上前に普及していた自動ドアは、足踏みマット式のものでした。ドアの近くに設置されたマットタイプのスイッチを踏むことで、ドアに信号が送られて適切なタイミングで開閉が行われるものです。
自動ドアが珍しかった当時は、画期的な仕組みとして注目されていましたが、旧式の自動ドアは体重を感知するセンサーの感度が悪かったため、子供など体重が軽い人が踏んだ場合、作動しないことがあったようです。
体重に反応する自動ドアが少なくなった理由
近年、体重に反応するタイプの自動ドアは、あまり見かけなくなりました。その理由として、利用者の利便性と安全性に関する懸念が挙げられます。体重を感知するシステムは感度の調整が難しく、ドアの開閉動作において誤作動が生じやすいものでした。
しかし、技術の進歩により、熱線や赤外線を使用するなど、より精度の高いセンサーが発明され始めました。これにより、人の動きを正確かつスムーズに感知できる自動ドアが作られたので、体重に反応するタイプの自動ドアは、センサータイプの自動ドアに置き換わるようになったのです。
また、体重感知式の自動ドアが減少したのには、事故がおこりやすかったからという背景があります。大人の後に続いて子供がドアを通る際、自動ドアが子供の体重を感知できずに閉まり、子供がドアに挟まれるといった事故がよく起こったようです。安全性を重視する観点から、近年では体重に反応する自動ドアは減少し、より安全で正確なセンサー技術を搭載した自動ドアが普及されるようになりました。
現代の自動ドアの仕組み
現代の自動ドアは、従来の体重感知タイプのものに比べて高度なセンサー技術を搭載しているため、より安全で動きがスムーズです。最近よく使用されている自動ドアには、大きく分けてセンサー式とタッチ式の2つの種類があります。
センサー式自動ドア
センサー式自動ドアは、歩行者の動きをセンサーで検知してドアを開閉するタイプの自動ドアです。センサーの技術が向上しているため、ドアまでの距離に応じて安全を確保しながら柔軟にドアの開閉を行います。また、利用者が手を触れる必要が無いので利便性が高く、手を清潔に保つことができ、感染対策としても効果的です。
タッチ式自動ドア
タッチ式の自動ドアは、歩行者が特定の部位に触れることでドアが開閉する仕組みになっています。ボタンに触れない限りドアが開かないため、動物や置物などに反応して開いてしまうという誤作動が起こりにくいです。そのため、人通りが多い道路に面した建物の入り口に設置しても、人が近づくたびに勝手にドアが開いてしまうという問題が起こりません。
しかし、歩行者が直接触れなければならないため、感染症予防の対策としては、あまり向いていないといえるでしょう。
昔の自動ドアは、体重に反応するタイプのものが主流
本記事では、昔の自動ドアと現代の自動ドアについて紹介しました。昔の自動ドアは体重に反応するタイプのものが主流でしたが、利便性や安全性において課題がありました。近年では、技術の進化により人の動きを感知する精度が上がり、より安全で快適な自動ドアが普及されています。
大きくセンサー式とタッチ式の2種類に分けられますが、それぞれメリット・デメリットがあるため、使用する環境に合わせて適切なものを選びましょう。どのタイプの自動ドアを導入するにせよ、定期的な点検とメンテナンスを心がけて、安全に使用することが大切です。